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【元院長と新院長の証言 5】開業院長は20代でどんな働き方をして来たのか?

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15.【元院長と新院長の証言 5】開業院長は20代でどんな働き方をして来たのか?

※この記事は、メディカルプラザが2021年に全国のほぼすべての院長向けに発行した経営情報誌から、就職・転職、そして復職を目指す獣医師(勤務医)に重要な情報をピックアップして加筆・リライトしたものです。

 なぜ企業病院に譲らずに、個人勤務医に譲ったのかについて、元院長2人にインタビューしていますが、今回は、元院長と新院長が実名で取材に応じて下さいました。

 

 米企業病院VCAが買収のターゲットにしているのは、売上規模が1億円を超える動物病院です。売上でみた場合、全病院の上位10%に当たる繁盛病院であり、勤務医を雇うことができる規模の病院です。この億越え病院がどんどんオーナー経営から企業病院へと変わっているのです。

 

 この買収の1番の特徴点は、「外見上は何も変わっていないこと」です。

 

 病院の名前や看板、院長、勤務医、スタッフと患者もそのまま。診療方針もそのままで、変わったのは、その病院の所有者が個人獣医師から企業になったという点です。

 「ドラスティックに変化が起きるとすれば、今の雇われ院長《元のオーナー院長)が病院を去る時でしょう。診療方針の転換や勤務医のリストラなどはその時から始まる。その時までは飼い主さんも気づかないでしょう」(コンサルタント・(株)メディカルプラザ代表 西川芳彦)。

 今回インタービューした玉戸ペットクリニックの渡邉容子元院長も、「企業病院に譲ることは全く考えなかった」と仰います。
 渡邉元院長がなぜ個人獣医師への事業承継にこだわったのか、また、勤務医から開業医になった河辺新院長はこの変化をどう捉えているのかについて伺いました。

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 【証言者 5/ 茨城県筑西市 玉戸ペットクリニック 渡邉容子元院長・河辺繁樹新院長】

西川:この病院を譲渡する際に、企業病院という選択肢はありましたか。


渡邉元院長:全く考えませんでした。かなり以前、メーカー勤務の夫が、企業病院を経営しているトップとお会いする機会があり、そのことを聞き、獣医師ではない人が経営するのは凄いなと思いながらも、ただ利益だけを追求するのはどうなのかと疑問を持ったことがありました。


西川:同じ獣医師の勤務医に譲ろうと思われた理由は何だったのでしょうか。

渡邉:日々の仕事がこのまま続けば、とても身体が持たない。途中で廃業したら、みんなに迷惑が掛かると思ったことがきっかけでした。

 開業すれば、いずれは終わりが来るわけですが、私がやりたかったのは、「綺麗に終わること」でした。身体が限界にあって、気力が落ちて来たら、むしろ続ける方が患者さんに申し訳ないと思って、10年くらい前から引き際を考えて来ました。

 スタッフとか患者さんに迷惑をかけるのは一番嫌な終わり方だと思い、スタッフやカルテをそのまま若い獣医師に引き継いでくれる、事業承継を選びました。

 

 

西川:渡邉先生の承継で河辺先生は新院長になられましたが、オーナー院長になられた感想をお聞きします。


河辺新院長:多くの獣医師を抱えた企業病院とオーナー病院を比較すると、企業病院の方が建物や器械設備が違うのでよく見えることはわかります。
 しかし私は、企業病院や二次診療病院を目指す人からは「個人の町医者」に見えるオーナー病院でも、凄い先生は沢山いると思っていましたので、オーナー病院の承継を選択しました。
 そして実際に承継開業して感じるのは、スタッフがいることの意味が大きいことです。
 私が「こうして欲しい」と方針だけを示せば、あとはスタッフが全部やってくれるので助かっています。


渡邉:そう言ってもらえて、嬉しく思います。

河辺:これは承継して1、2ヶ月ではわからなかったことですが、半年以上経ってくると、スタッフが協力的であることがこの事業承継を成功させるカギであると思えるようになって来ました。

 

 

 

メディカルプラザの人材紹介業 ベテリナリオは、これからの動物病院の二極化に対応できる繁盛病院を転職したい勤務医にご紹介していくとともに、女性勤務医の長期雇用についても院長への啓蒙を行い、現場を離れている女性勤務医の復帰、復職などについても積極的に取り組んでいかなければならないことと考えております。